Inbound Marketing書評

検索エンジンマーケティングの次に来るもの

グーグルの仕組みの基礎の解説があるが、真の目標はその先にある。 ウェブをインタラクティブにしていくことが重要なようである(インタラクティブというのが本の随所に見られる)。

他人があなたについて語ることが大事

ソーシャルメディアでは、自分が何を語るか、というのはもちろん大事でしょうけど、それ以上に、他人があなたについて何を語るか、ということが大事、というくだりがあります。

Google検索エンジンでは、被リンクを考慮してランキング順位を決めています。ウェブサイト同士が互いに評価しあっている、という考えです(もちろん被リンクだけで順位が決まるわけではありませんが)。 ツイッターなどのソーシャルマーケティングで、他者からの評価やコメント等がアカウントの価値に影響する、というお話です。

ご機嫌取りが行きすぎると、大衆迎合的な発言ばかりになってしまう危険もあります。ツイッターの被フォロー数等は参考にはなりますが、最終的な評価は自分自身で行う必要があるでしょう。

grader.com

ウェブサイトやツイッターの評価をするウェブサービスが紹介されていた。 http://www.websitegrader.com/ ではウェブ URL で、twitter.grader.com ではツイッター ID で調べることができる。 ちなみに、php-web.net は 94/100 の得点だった(2010年1月)。

実践は長い道程

本書では、ソーシャルメディアマーケティングについて分かりやすく解説されている。このため、概念の理解は容易であろう。 しかし、ソーシャルメディアで信頼度を高める作業は、一朝一夕には達成できない。

書籍中でも、ギターの練習の例があげられていた。 ギターに興味を持って始める人のうち、ギターコードをいくつか覚え、単純な曲を一曲演奏できるまで到達する人は、数%しかいないらしい。

ソーシャルメディアでの活動を地道に行っていく必要がある、という点では、本書の内容を実践するのは、実は高いハードルなのかもしれない。